“軒場”の読み方と例文

読み方	割合
のきば	100.0%

のきば

松島の観音堂のほとりに「軒場（のきば）の梅」という古木がある。紅蓮尼（こうれんに）という若い女は、この梅の樹のもとに一生を送ったのである。

綺堂むかし語り (新字新仮名) ／ 岡本綺堂(著)

蚊いぶし火鉢に火を取分けて三尺の椽に持出（もちいだ）し、拾ひ集めの杉の葉を冠（かぶ）せてふうふうと吹立（ふきたつ）れば、ふすふすと烟（けぶり）たちのぼりて軒場（のきば）にのがれる蚊の声悽（すさ）まじし

にごりえ (新字旧仮名) ／ 樋口一葉(著)

桜花（さくらばな）軒場（のきば）に近し頬（ほ）にあつるかみそりの冷えのうすらさびしき

桜 (新字旧仮名) ／ 岡本かの子(著)

軒	常用漢字 中学 部首:⾞ 10画
場	常用漢字 小２ 部首:⼟ 12画