蹴遣けや)” の例文
紺絞りの首抜きの浴衣ゆかたを着て、赤毛布ゲットを引きまとい、身を持て余したるがごとくに歩みを運び、下駄げた爪頭つまさき戞々かつかつこいし蹴遣けやりつつ、流れに沿いて逍遥さまよいたりしが、瑠璃るり色に澄み渡れる空を打ち仰ぎて
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)