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蹙
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しじま
ふりがな文庫
“
蹙
(
しじま
)” の例文
川に沿ふて上ることしばらく、両岸の山あひ
蹙
(
しじま
)
り、渓せまく、煙しづかにして、瀬のおと
逾
(
いよ/\
)
たかし、南山の里に入れば緑なる
阜
(
をか
)
の上に皇后の祠を拝するの厳かなるを覚ゆ。
松浦あがた
(新字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
○御茶の水橋下流に至るまでの間は、扇頭の小景には過ぎざれども、しかもまた岸高く水
蹙
(
しじま
)
りて、樹木鬱蒼、
幽邃
(
ゆうすい
)
閑雅の佳趣なきにあらず。
往時
(
むかし
)
聖堂文人によりて
茗渓
(
めいけい
)
と呼ばれたるは即ち
此地
(
ここ
)
なり。
水の東京
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
岸は二三度うねりを打って、音なき水を、
停
(
とど
)
まる暇なきに、前へ前へと送る。
重
(
かさ
)
なる水の
蹙
(
しじま
)
って行く、
頭
(
こうべ
)
の上には、
山城
(
やましろ
)
を
屏風
(
びょうぶ
)
と囲う春の山が
聳
(
そび
)
えている。
逼
(
せま
)
りたる水はやむなく山と山の間に入る。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
蹙
漢検1級
部首:⾜
18画
“蹙”を含む語句
顰蹙
窘蹙
一顰一蹙
打蹙
窮蹙
蹙縮然
蹙足爺
蹙面