趙簡子ちょうかんし)” の例文
(七) 孔子はえいにおいて用いられず、西してしんに行こうとしたが、趙簡子ちょうかんしがその功臣を殺したことを聞いて引き還した。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
晋の趙簡子ちょうかんしの所から荘公に使が来た。衛侯亡命のみぎり、及ばずながら御援け申した所、帰国後一向に御挨拶が無い。
盈虚 (新字新仮名) / 中島敦(著)
そして、この事があってから間もなく、しんの国の趙簡子ちょうかんしが、孔子を迎えるために、わざわざ衞の国に使者を遣わした時、彼は国境まで孔子を見送って、一語でも多くその教えをうけることにつとめた。
論語物語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
晋に入った衛の太子は、此の国の大黒柱たる趙簡子ちょうかんしの許に身を寄せた。趙氏がすこぶる厚遇したのは、此の太子を擁立することによって、反晋派たる現在の衛侯に楯突たてつこうとしたに外ならぬ。
盈虚 (新字新仮名) / 中島敦(著)