赤葡萄酒あかぶどうしゅ)” の例文
その汁でメリケン粉一杯をいためて赤葡萄酒あかぶどうしゅ加減かげんついでその中へ今のいためた鰻を入て塩胡椒で味をつけて一時間位にるのです。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
「あの爺さん」は僕等のとなりに両手に赤葡萄酒あかぶどうしゅさかずきを暖め、バンドの調子に合せては絶えず頭を動かしていた。それは満足そのものと云っても、少しも差支さしつかえない姿だった。
彼 第二 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
十時半、ヴェランダから法螺貝ブウが響く。昼食——冷肉・木犀果アヴォガドオ・ペア・ビスケット・赤葡萄酒あかぶどうしゅ
光と風と夢 (新字新仮名) / 中島敦(著)
中には肉饅頭ミイト・パイだの、ジャム菓子だの、甘パンだの、オレンジだの、赤葡萄酒あかぶどうしゅだの、無花果いちじくだの、チョコレエトだのが入ってるのよ。私ちょっと取りに行ってくるわ。ここで食べましょうよ。
それから兎の肉を一寸四角位に切って一合の赤葡萄酒あかぶどうしゅへ西洋酢を五勺加えて玉葱、人参、セロリー、セージ、タイムなぞを入れてその中へ兎の肉を一昼夜漬けておきます。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
それから梨も砂糖ばかりで煮てはいけませんが赤葡萄酒あかぶどうしゅで煮ると大層結構です。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
別の鍋へ例の通りバターを溶かしてメリケン粉をげるようによくいためてまた玉葱たまねぎの刻んだのを一つその中でいためて狐色にして今湯煮た汁を一合と赤葡萄酒あかぶどうしゅを一合して塩胡椒で味をつけて
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)