貴殿おまへ)” の例文
配分はいぶんして侠客をとこづくで呑込のみこんで居てやつたのに金を何で貴殿おまへみついだなどとは不埓ふとい云樣いひやうだと泣聲なきごゑを出して云ひつのるを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
持ちたり貴殿おまへは二十歳ばかりの子息むすこあれば今度こんどうまれたりともわたし程には思ふまじと云に井筒屋ゐづつやかうべ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
さまし我々は財布の樣なる物は一向見掛けずと云けれ共尚ほも五月蠅うるさく其處斯處そこここと尋ね廻りける故みせの者共是を聞て此者は盜人かかたりならんと思ひけるにコレ爺殿おやぢどの貴殿おまへが二十兩と云ふ金を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)