豪州ごうしゅう)” の例文
汽船の名はグラフトン号で、豪州ごうしゅう航行の中途ちゅうとであった。船長ロングは、さっそく一同を本船にむかえいれ、その遭難そうなんのてんまつをきいた。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
小島玉太郎の場合は、夏休みをさいわいに、豪州ごうしゅうを見てこようと思い、かせぎためた貯金を全部ひきだして、この旅行にあてたわけであった。
恐竜島 (新字新仮名) / 海野十三(著)
豪州ごうしゅう生まれの作曲家、今はアメリカにいる。ブゾーニの門下でピアニストとしても知られていた。英国の民謡の研究者で作曲も民謡風の良いものがある。「浜辺のモリー」などはそのよき例の一つだ。
楽聖物語 (新字新仮名) / 野村胡堂野村あらえびす(著)
豪州ごうしゅう見物はできなかったけれど、恐竜島という豪州にくらべて決して見おとりのしない島の見物が出来たので、結果においては大へんもうけたことになった。
恐竜島 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「チリー国の南端にタマル港があるが、もし荒廃こうはいしていれば、さらに南に航路をとって、マゼラン海峡に出れば、ガーラント港があります。ここへゆけば、かならず豪州ごうしゅう行きの便船びんせんはあるはずです」
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)