讒謗ざんばう)” の例文
声をつらね筆をそろへて一斉いつせいに之を讒謗ざんばう攻撃していはく「軍国多事のげきに乗じて此事をなすづ売国の奸賊をちゆうして征露軍門の血祭ちまつりせざるべからず——」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
官憲が丁度よく私と外界とを遮断してくれますから、私に対するあらゆる讒謗ざんばうも、呪咀もなくなつてしまひませう。その代り私が帰つて来ましたら……。
計画 (新字旧仮名) / 平出修(著)
讒謗ざんばう罵詈ばりを極めたるものに対しては、例令たとひ如何なる名説なりとも、又如何なる毒説なりとも、之に対して何等の答弁をもなさざるべし、余は批評を好むものなり、争ふことを好むものなり
人生の意義 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
斯く申さば讒謗ざんばう罵詈ばり禮を知らぬしれ者と思ふ人もあるべけれど實際なれば致方無之候。若し生の言が誤れりと思さば所謂歌よみの中より只の一人にても俳句を解する人を御指名可被下候。
歌よみに与ふる書 (旧字旧仮名) / 正岡子規(著)
官憲が丁度よく私と外界とを遮斷してくれますから、私に對するあらゆる讒謗ざんばうも、呪詛じゆそもなくなつてしまひませう。その代り私が歸つて來ましたら……。
計画 (旧字旧仮名) / 平出修(著)