被遊候あそばされそろ)” の例文
定めし御聞込おんききこみの事とは存じそうらへども、杵屋おん家元様は死去被遊候あそばされそろそれつき私共は今日こんにち午後四時同所に相寄候事あいよりそろことに御坐候。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
寒気かんき相加わり候処そろところ如何いかが御暮し被遊候あそばされそろや。不相変あいかわらず御丈夫の事と奉遥察候ようさつたてまつりそろ。私事も無事」
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
家説云かせつにいはく、元祿七年十一月廿三日、御能有之おんのうこれあり、公羽衣のシテ被遊あそばさる、御中入之節御樂屋に、紋太夫を御手討に被遊候あそばされそろ、(中略)、御樂屋に有合ありあふ人々八方へ散亂せし内に、清休君一人公の御側おんそばをさらず
寿阿弥の手紙 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)