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袖摺
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そです
ふりがな文庫
“
袖摺
(
そです
)” の例文
「
袖摺
(
そです
)
り合うも何とやら申す。見受けたところ大店の者らしい。夜路の一人歩きに大金は禁物じゃ。宅を申せ、見送り届けるであろう。住居はどこじゃ?」
釘抜藤吉捕物覚書:07 怪談抜地獄
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
同じ文字を
露
(
あらわ
)
した大形の名刺の
芬
(
ぷん
)
と薫るのを、
疾
(
と
)
く用意をしていたらしい、ひょいと
抓
(
つま
)
んで、
蚤
(
はや
)
いこと、お妙の
袖摺
(
そです
)
れに出そうとするのを、
拙
(
まず
)
い! と目で留め、教頭は髯で制して
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
袖摺
(
そです
)
り合ったというのではなく、先方は尋常に歩いているが、こっちは天然自然に足が早いものだから、追い抜いてしまって、その途端に見返ると、がんりきの頭へピンと来たものがあります。
大菩薩峠:36 新月の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
殺す気で
蒐
(
かか
)
れ。こっちは覚悟だ、さあ。ときに
女房
(
おかみ
)
さん、
袖摺
(
そです
)
り合うのも
他生
(
たしょう
)
の縁ッさ。旅空掛けてこうしたお世話を受けるのも
前
(
さき
)
の世の何かだろう、何んだか、おなごりが
惜
(
おし
)
いんです。
歌行灯
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
袖摺
(
そです
)
り御縁というやつで、つい、関ヶ原の夕方お見かけ申しちまったんですが、今も申し上げる通り、これが甲州第一の物持の旦那様と知ってお見かけ申しちゃいましたわけじゃあござりませぬ
大菩薩峠:37 恐山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
袖
常用漢字
中学
部首:⾐
10画
摺
漢検準1級
部首:⼿
14画
“袖摺”で始まる語句
袖摺稲荷