“衣紋竹”の読み方と例文
読み方割合
えもんだけ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
省作は出してもらった着物を引っ掛け、兵児帯へこおびのぐるぐる巻きで、そこへそのまま寝転ねころぶ。母は省作の脱いだやつを衣紋竹えもんだけにかける。
春の潮 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
「變なものがありますよ、——お勝手口に立てかけてあつたんですが、古箒ふるぼうき衣紋竹えもんだけを結へて、單衣を着せたのは、何んの禁呪まじなひでせう」
雪子は姉が脱ぎ捨てて行った不断着を衣紋竹えもんだけにかけ、帯や帯締を一と纏めにして片寄せてから、なお暫くは手すりにもたれて庭を見ていた。
細雪:01 上巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)