街子まちこ)” の例文
街子まちこの父親は、貧しい町絵師でありました。五月幟ごがつのぼりの下絵や、稲荷いなり様の行燈あんどんや、ビラ絵をいて、生活をしているのでありました。しかし、街子はたいそう幸福でした。
最初の悲哀 (新字新仮名) / 竹久夢二(著)
毎年のならいで、ことしも稲荷いなり様の境内から町内の掛行燈かけあんどんの絵は、みんな街子まちこの父親がいたのです。
最初の悲哀 (新字新仮名) / 竹久夢二(著)