薄皮うすかわ)” の例文
顔は薄皮うすかわ立って色が美しく、いまでも目をそばだたせるが、肩幅が張って上背が増し、キッタリとしてかみしものつきがよくなった。
鈴木主水 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
地球の薄皮うすかわが破れて空から火が降るのでもなければ、大海が押被おっかぶさるのでもない、飛騨国ひだのくに樹林きばやしが蛭になるのが最初で、しまいにはみんな血と泥の中に筋の黒い虫が泳ぐ
高野聖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)