“薄様”の読み方と例文
旧字:薄樣
読み方割合
うすよう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と言いながらも、中将は姫君の生母が明石あかし夫人であることを思って、遠慮をしすぎる自分を苦笑しながら書いた。それは淡紫の薄様うすようであった。
源氏物語:28 野分 (新字新仮名) / 紫式部(著)
案外にも青き薄様うすように「蘭省花時錦帳下」[蘭省らんしょう花時かじ錦帳きんちょうもと]という白楽天の句を書いて、「末はいかに」とある。
日本精神史研究 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
薄様うすようの鳥の子紙に、水茎のあともなつかしいこの主上のお歌を見た葵の前は、主上の近くにいる苦しさに耐えかねて、里へ下ったが、まもなく病気になり、遂に薄幸な生涯を閉じた。