“うすよう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
薄葉56.0%
薄様44.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
甲斐は筆の軸を静かに抜き、その軸の中から、小さく巻いた薄葉うすよう紙を取出すと、注意ぶかく机の上でひろげながら、当然のことのように云った。
紅梅こうばい入りの薄葉うすように美しい手蹟で、忠助にかぎってそんな大それたことをするはずがないと、そのひとつことばかり、くりかえしくりかえし書いてあった。
顎十郎捕物帳:05 ねずみ (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
薄様うすようの鳥の子紙に、水茎のあともなつかしいこの主上のお歌を見た葵の前は、主上の近くにいる苦しさに耐えかねて、里へ下ったが、まもなく病気になり、遂に薄幸な生涯を閉じた。
敷き物のある一所の端が少しれたようになっている下から、薄緑の薄様うすようの紙に書いた手紙の巻いたのがのぞいていた。
源氏物語:35 若菜(下) (新字新仮名) / 紫式部(著)