“菱波”の読み方と例文
読み方割合
ひしなみ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
復一は、平沙の鼻のなぎさ近くにボートを進ませたが、そこは夕方にしては珍らしく風当りが激しくて海のように菱波ひしなみが立ち、はすの魚がしきりに飛んだ。
金魚撩乱 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
空は暗くくもって、囂々ごうごうと風がいていた。水の上には菱波ひしなみが立っていた。いつもは、もやの立ちこめているようなあししげみも、からりとかわいて風に吹きれていた。
河沙魚 (新字新仮名) / 林芙美子(著)