はで)” の例文
ドロンとした空に恥をさらして居る気の利かない桐を見た目をうつすと、向うと裏門の垣際に作られた花園の中の紅い花が、びっくりするほどはでに見える。
後庭 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
なぜなら渋さに向って競い得るはでやかさは何処にもないからです。またはあの複雑さをしてなお単調たらしめた単純の深さを。なぜならかつて単純さに優る複雑な美を示し得た作がないからです。
民芸とは何か (新字新仮名) / 柳宗悦(著)