自足じそく)” の例文
田中中尉は不相変あいかわらず晴ればれした微笑びしょうを浮かべている。こう云う自足じそくした微笑くらい、苛立いらだたしい気もちをあおるものはない。
文章 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
そう思うと、自足じそくのおもいにおのずから、冷たい微笑が、唇を軽くうごかさずには置かぬ。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
わが体温よりも自足じそく
詩集夏花 (新字旧仮名) / 伊東静雄(著)