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腑抜
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ふぬけ
ふりがな文庫
“
腑抜
(
ふぬけ
)” の例文
と、教授は
腑抜
(
ふぬけ
)
のした顔でそれをもじや
繰
(
ぐ
)
つてゐるうち、ふと仏様の笑顔が家主の
因業爺
(
いんごふぢい
)
のやうに見え出した。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
「だから
先刻
(
さっき
)
から云ってるじゃありませんか。私が冷淡に見えるのは、全く私が
腑抜
(
ふぬけ
)
のせいだって」
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
此の
家
(
うち
)
に
恭太郎
(
きょうたろう
)
という弟子がございましたが、親方にも当人にも年の分らない、色気もなく喰い気一方の
腑抜
(
ふぬけ
)
な男でございます。金重は
大人
(
たいじん
)
ゆえ
愚
(
おろか
)
なものほど愛して居りました。
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
何がさて、急場の事なり、書物や
古履
(
ふるぐつ
)
や
日本魂
(
やまとだましひ
)
などいふ、やくざな荷厄介な物は、
皆
(
みんな
)
一纏めに下宿屋の押入に取残した
儘
(
まゝ
)
逃げて来たので、
皆
(
みんな
)
は
腑抜
(
ふぬけ
)
のやうな顔をして溜息ばかり
吐
(
つ
)
いてゐた。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
妾ゃ本当に
腑抜
(
ふぬけ
)
なのよ。ことに近頃は
魂
(
たましい
)
の
抜殻
(
ぬけがら
)
になっちまったんだから
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
腑
漢検1級
部首:⾁
12画
抜
常用漢字
中学
部首:⼿
7画
“腑抜”で始まる語句
腑抜声