肖像画しょうぞうが)” の例文
旧字:肖像畫
つづいて、おとうさんの鉄砲てっぽうを見あげました。これは、かべにかかっているデンマークの国王と皇后こうごう肖像画しょうぞうがのそばにかけてありました。
そこへ制服を着た召使めしつかいが、ふたりやってきて、モミの木を、大きな美しい広間の中へ運びこみました。まわりのかべには、肖像画しょうぞうががかかっていました。
「僕は唯で書く代り有りのまゝだ。郷里のが肖像画しょうぞうがなら、僕のは写真だろう」
凡人伝 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
蔵前くらまえに火事があった事——一々数え立てていたのでは、とても際限がありませんが、中でも一番嬉しそうだったのは、彼が五姓田芳梅ごぜたほうばい画伯に依頼して、細君の肖像画しょうぞうがいて貰ったと云う一条です。
開化の良人 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
それは肖像画しょうぞうがらしかった。
時計屋敷の秘密 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「もしもし、ルゲイエさん!」と、そのとき、ヤルマールのている、上のかべにかかっている、古い肖像画しょうぞうがが言いました。「わしはヤルマールの曾祖父そうそふです。 ...
肖像画しょうぞうがはあすこにもあるようじゃないか?」
将軍 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)