職服きもの)” の例文
妙に落着払つた其顔が、着て居る職服きものと見分がつかぬ程真白に見えて、明確さだかならぬ顔立の中に、瞬きもせぬ一双の眼だけが遠い空の星の様。
病院の窓 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
横にたふれた時、白い職服きものの下から赤いものが喰み出して、其の下から圓く肥つた眞白いはぎの出たのが眼に浮んだ。
病院の窓 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
横にたふれた時、白い職服きものの下から赤いものがみ出して、其の下から円く肥つた真白い脛の出たのが眼に浮んだ。
病院の窓 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
再び女を捉へようと焦慮あせるけれど、女は其度男と反對の方へ動く、妙に落着拂つた其顏が、着て居る職服きものと見分けがつかぬ程眞白に見えて、明確さだかならぬ顏立の中に
病院の窓 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)