“老幹”の読み方と例文
読み方割合
ろうかん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
樹皮の乾燥かんそうしている老幹ろうかんに宿をかりるという、科学的な、又は自然的な関係からばかりでなく、自然の美的情緒を深めるためにも、梅の老樹を灰白色かいはくしょく
季節の植物帳 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
高い木のなびく、頂きには、青い空がほころびている。かの夕陽に赤く色づき、朝日に照り返って輝く、皮の剥げた枯木の老幹ろうかんは、白くなって、青々と繁った林の中から突き出て見えた。
森の暗き夜 (新字新仮名) / 小川未明(著)
と気がつくと同時に長身の左膳、もう塀外へ降りてもみちはないから、左手に老幹ろうかんを抱いて庭にずり落ちざま、ただちに、源十郎がおさよと差し向いでいるこの座敷のそとへ飛んで来たのだった。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)