羽扇うせん)” の例文
綸巾りんきんをいただき羽扇うせんをもって、常に三軍を指揮していたという諸葛孔明しょかつこうめいは、四輪車という物に乗って戦場を奔馳ほんちしていたそうですが」
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
内に情を抑え、外に平静を保たんとするものの如く、そっと両の袖を払い直し、羽扇うせんを膝に持ち直して、さらに語をついだ。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして帷幕いばくの諸将に囲まれた四輪車の上に、孔明は悠々と羽扇うせんをうごかして、異境の鳥や植物の生態などを眺めていた。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「や。あの車上に坐し、羽扇うせんをもって、わしを招いているのは誰だ?」
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
孔明は白い羽扇うせんを持ってそれに乗り、味方の陣々をまわった。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
車上の綸巾鶴氅りんきんかくしょうの人も、羽扇うせんをあげて、しきりに呼びかけた。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
羽扇うせんをあげて一かつ
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
王風おうふう羽扇うせん
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)