罪跡ざいせき)” の例文
罪跡ざいせきといってもすこぶる不明瞭でただ単に「公務怠慢」というだけな差紙さしがみなのだ。そこで即時これをまた滄州そうしゅう苦役場くえきばの方へ七年の刑期付きで送りつけた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
今は充分の罪跡ざいせきを見届けたから、貴方の否応は大して私に利害はなく、応と云えば無事に外国へ逃がして上げるし、否と云えば死刑と云う法律の手を仮りて人間の外へ
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)