素々もともと)” の例文
素々もともと木曜日は吉川さんの日でございますよ。偶然木曜日に終って又偶然木曜日に始まったからって、責任に問われては、私、迷惑致します」
求婚三銃士 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
ところが素々もともと事大じだい思想にとらえられていた朝鮮は左顧右眄さこうべん、容易に日本に信頼するの態度を示さざる結果、ついにあんな仕末になってしもうたのである。
あの方は素々もともとから、凄い容子をしていますが、今度はまたもっと怖ろしい形相をしているように思われます。それに何か出来ごとでもあったのか、大変傷がついております。
うとも然うとも。よす方が宜い。素々もともと芳夫さんは三越の店員って柄じゃない。わし最初はじめから不賛成だった」
親鳥子鳥 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
「いや、御遠慮に及びません。素々もともと歩いて帰る積りのところを勧められたんですから」
凡人伝 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)