“篝(かゞ)” の例文
が、此の親切な忠告にも拘(かゝ)わらず、家中の武士は一層油断なく任務に就(つ)くように命ぜられ、夜な/\奥庭の木の間を照らす篝(かゞ)り火の数は殖(ふ)やされる一方であった。
彼は追い/\数が殖(ふ)えて来る松明(たいまつ)のあいだを巧(たく)みに潜(くゞ)り抜けながら、やがて自分でも篝(かゞ)り火の燃えさしを取って振りかざした。自分の手に照明があると、自分の姿が却って人に見えにくゝなる。