“竹縁”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ちくえん85.7%
たけえん14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
俊寛様は楽しそうに、晩の御飯をおしまいになると、今度は涼しい竹縁ちくえんの近くへ、円座わろうだを御移しになりながら
俊寛 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
あくる朝は美しく晴れて、大海のようにひろくあおい空の下に、柿のこずえが高く突き出していた。その紅い実をうかがって来る鴉のむれを、藻は竹縁ちくえんに出て追っていた。
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
取りあえず亀の井別荘の亀楽園きらくえんに憩う。この別荘は瀟洒しょうしゃたる小さい別荘であるが、竹縁たけえんに腰を下ろして仰ぐ由布の尖峰はたぐいなく美しい。
別府温泉 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)