“竜胆（りんだう）” の例文
旧字：龍膽
おなじく山国の花に、竜胆（りんだう）がある。春竜胆もあるが、秋がほんたうの竜胆らしくていゝ。
秋草と虫の音 (新字旧仮名) ／ 若山牧水(著)
そこにもここにもあはれな小さい竜胆（りんだう）が咲いてゐる光つてまたたいてゐる
雲母集 (新字旧仮名) ／ 北原白秋(著)
咲き残つた竜胆（りんだう）の花を打つやうに。
晶子詩篇全集拾遺 (新字旧仮名) ／ 与謝野晶子(著)
犬を連れてゆけばかはゆき小笹原そこにも竜胆（りんだう）ここにも竜胆
雲母集 (新字旧仮名) ／ 北原白秋(著)
竜胆（りんだう）いろに、冬の空
晶子詩篇全集拾遺 (新字旧仮名) ／ 与謝野晶子(著)
白豚の精の真玉（またま）のあはれあはれ竜胆（りんだう）の花にころがりつるか
雲母集 (新字旧仮名) ／ 北原白秋(著)
男泣きに泣かむとすれば竜胆（りんだう）がわが足もとに光りて居たり
桐の花 (新字旧仮名) ／ 北原白秋(著)
石（いは）ばしる水のかかりの音立てて紫冷（ひ）やき竜胆（りんだう）のはな
白南風 (新字旧仮名) ／ 北原白秋(著)
哀れなる竜胆（りんだう）の春の深さよ、あな春の深さよな
真珠抄 (新字旧仮名) ／ 北原白秋(著)