立掛たちかか)” の例文
床屋の店に立掛たちかかったのは五人男の随一人、だてにさした尺八に、かりがねと札を着けた。犬だって浮かれている。
怨霊借用 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
崖縁がけぶちの台つきの遠目金とおめがねの六尺ばかりなのに妹が立掛たちかかった処は、誰も言うた事ですが、広重ひろしげの絵をそのままの風情でしたが——婆の言う事で、変な気になりました。
甲乙 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
討手辟易へきえきす。修理、九平等、抜連れ抜連れ一同立掛たちかかる。獅子狂う。また辟易す。
天守物語 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)