立前たてまえ)” の例文
弁信が来たものですから、手紙の方はそのままにして置いて、お茶の立前たてまえにかかりました。
大菩薩峠:40 山科の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
これは附属職業の中でも重要なもので、それに狂いがあっては大変です。建築でいえば立前たてまえだから立前が狂っていては家は建たぬわけ、木寄師がまずかった日には仏師は手が附かぬというのです。
一 まゐり来てこのけんだんさまを見申せや、御町間中おんまちまなかにはたを立前たてまえ
遠野物語 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
三日経つと立前たてまえという晩であった。
牡丹 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
といふ立前たてまえなのである。
講談先生 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)