空濠からほり)” の例文
空濠からほりにかけてある石橋を渡って行くと向うに一つの塔がある。これは丸形まるがた石造せきぞうで石油タンクの状をなしてあたかも巨人の門柱のごとく左右に屹立きつりつしている。
倫敦塔 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
これは太鼓塚……これは夜啼石よなきいしとて里見在城の折に夜な/\泣いて吉凶きっきょを告げたという夜啼石だ、これは要害の空濠からほりで、裏手の処は桜ヶ陣と申して、里見在城の折には搦手からめてったという