“からほり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
空堀50.0%
空濠50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして更に窪地を進んで崖の近くに達すると、そのあたりは「空堀からほり」と称ぶ小範囲の湿気地だつた。そして常磐木が鬱蒼としてゐた。
籔のほとり (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
空堀からほりはつばきかさめりゆきつめて後戻りするその里道を
海阪 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
空濠からほりにかけてある石橋を渡って行くと向うに一つの塔がある。これは丸形まるがた石造せきぞうで石油タンクの状をなしてあたかも巨人の門柱のごとく左右に屹立きつりつしている。
倫敦塔 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
これは太鼓塚……これは夜啼石よなきいしとて里見在城の折に夜な/\泣いて吉凶きっきょを告げたという夜啼石だ、これは要害の空濠からほりで、裏手の処は桜ヶ陣と申して、里見在城の折には搦手からめてったという