空桶からおけ)” の例文
酒売りの男は、愛想をいうと、空桶からおけになって、もと来た坂道の方へ、すたすたと、足早に立去ってしまった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
向うから空桶からおけかついで来る女がある。塩浜から帰る潮汲しおくみ女である。
山椒大夫 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
村のまたみちを、妙な野郎が、二つの空桶からおけかついで素っ飛んできやがった
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)