つま)” の例文
あるものは過度の名誉心が原因もとだらうと言ひ、あるものは生活くらしつまつた揚句だらうと言ひ、あるものは又、精神に異状を来して居たのだらうといふ。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
何とやらして空飛ぶ鳥は、どこのいずこで果てるやらって唄があるが、まったく私らの身の上さね。こうやってトドのつまりは、どこかの果の土になるんだ。
世間師 (新字新仮名) / 小栗風葉(著)
「叔父さんの病気も、あの様子じゃどうも面白くないようだし、こうしていちゃだんだんつまって来るばかりだで、少しでも物のあるうち片着いた方がよかないかい。」
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
そしてつまるところは、やはり昨夜話したようにするよりほかなさそうに考えられた。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)