稽古げいこ)” の例文
其家には十四になる娘があったので、当座は真面目に養蚕稽古げいこもしたが、一年足らずで嫌になってズル/\にやめて了うた。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
しかしその後は、刀、弓、げきほこなどを寨門さいもんに植え並べ、陸上の陣稽古げいこ、水上における舟いくさの教練など、いや朝夕の規律まで、前よりもはるかに厳しい。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その晩コリーヌには、劇場で下稽古げいこがあった。それにはだれも列席することができなかった。予定の散歩をするため明日の午後誘いに来ることを、彼女は彼に約束さした。
長い休暇の所在なさを紛らす一つの仕事として私はヴァイオリンのひとり稽古げいこをやっていた。
二十四年前 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)