程普ていふ)” の例文
孫軍のうちから周瑜しゅうゆ程普ていふの二将が、いつのまにか後ろへまわって退路をふさぐ形をとったので、会稽かいけい城の兵は全軍にわたって乱れだした。
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
程普ていふはにわかに、私邸へ帰るのを見合わせて、途中から登城した。そして同僚の幕将たちにわけを聞いていよいよ驚いた。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
また右列には、程普ていふ黄蓋こうがい韓当かんとう周泰しゅうたい蒋欽しょうきん呂蒙りょもう潘璋はんしょう陸遜りくそんなどを始めとして、すべての武官、三十六将、各〻、衣冠剣佩をととのえて
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
従う面々には、先の君理、子衡しこうをはじめとして、父の代から仕えて、流浪中も彼のそばを離れずにきた程普ていふ黄蓋こうがい韓当かんとうなどの頼もしい者もいた。
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
愚存を申しますれば、なんといっても孫権がたのみとしているのは、周瑜しゅうゆです。また、重臣の雄なるは程普ていふでしょう。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
旗本の程普ていふとか黄蓋こうがいなどとも駈け隔てられてしまい、祖茂そもという家来一人をつれたのみで、遂に、みじめな敗戦の陣地から、馬に鞭打って逃げ走った。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
うう——むッと、大きなうめきを発して、孫策がたおれたとき、残る二名の浪人もまた、急を見て馳けつけてきた呉将ごしょう程普ていふのために、ずたずたに斬り殺されていた。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
程普ていふは、孫堅の子、孫策を扶けて襄陽城外から漢江まで無二無三逃げて来たが、それを見かけた呂公が
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
孫権は逃げる途中、なお幾度か危機にさらされたが、程普ていふに救われて、ようやく無事なるを得た。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
三百余艘の艨艟もうどうは、淙々と、白波を切って、北岸へすすんで行った。——そのあとについて、周瑜しゅうゆ程普ていふの乗りこんだ旗艦の大躯も、颯々、満帆をはためかせながら動いてゆく。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「待ちたまえ」と、腹心の程普ていふは、あわてて彼の馬前に立ちふさがりながら
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「誰か?」と見ると、それは呉の宿将程普ていふとその家臣たちであった。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、どなりながら駆け寄って、程普ていふとともに、その首を挙げた。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)