程好ほどよ)” の例文
「何ですか」という私の手を引っぱって、程好ほどよいところに立たれます。広い店の奥まったところに、三人の職人がそれぞれ木鉢を前にしています。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
自然に男女両性の釣合をして程好ほどよちゅうを得せしめんとの腹案を以て筆を立て、「日本男子論」と題したるものなり。
日本男子論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
何、疲労くたびれるというまでのことも無いのさ。かえって程好ほどよい運動になって身体からだの薬になるような気持がする。
太郎坊 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
モー一つの法は長くたせるように煮るので最初によく菓物の水気を拭き取って庖丁や手にも水気のないようにして菓物の皮を剥いて程好ほどよく切ってそのまま砂糖をかけて二
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
いずれも程好ほどよちゅうを得ざるゆえ、これをなおさんとして、ひたすらその低きものを助け、いかようにもしてこれを高くせんとて、ただ一方に苦心するのみにして
日本男子論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)