秀次ひでつぐ)” の例文
しかも、秀吉から選ばれて、この大事に総目付そうめつけとして加わっていた秀吉の甥秀次ひでつぐは、夜が明けてもなお、まだ何も気づかずにいたのである。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ついで秀次ひでつぐも関白になった。飯綱成就の植通は毎〻言った。「関白になって、神罰を受けように」と言った。
魔法修行者 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
すなわち関白秀次ひでつぐに仕える、聚楽第の若い武士の、一風変わった派手やかな、豪奢を極めた風俗であった。
血ぬられた懐刀 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
立たせ給へといへば、一座の人々たちまおもてに血をそそぎし如く、いざ一四二石田増田がともがら今夜こよひ一四三あわかせんと勇みて立ちさわぐ。秀次ひでつぐ木村に向はせ給ひ、一四四よしなきやつに我が姿すがたを見せつるぞ。
そのうち、淋しくもあろうから、おい秀次ひでつぐを、また留守番にやろう。孫七郎め(秀次のこと)も、いのち助かり、せめて、おんとぶらいぐらいには行かねばすまぬ。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
小四郎は秀次ひでつぐの寵臣である。邸なども豪奢である。銀燭などが立ててある。
血ぬられた懐刀 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
秀吉は、そのあいだに、長久手戦の賞罰をあきらかにし、加増、恩賞のことなどには、特にこころをくばったが、ひとりおい秀次ひでつぐにたいしては、まだ、一片のことばもかけていなかった。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
秀次ひでつぐは、秀吉の姉の子である。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)