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禽獣
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きんじう
ふりがな文庫
“
禽獣
(
きんじう
)” の例文
旧字:
禽獸
彼女は暇さへあれば
何時
(
いつ
)
も沼のほとりにたゝずんだ。彼女ほどに熱情的な愛着を以つて
草木
(
さうもく
)
禽獣
(
きんじう
)
に親んだ者はなかつた。
愛は、力は土より
(新字旧仮名)
/
中沢臨川
(著)
先生の霊は永くここにあり
嗚呼
(
ああ
)
、骨肉は天命終るところの処に
委
(
まか
)
せ、水にはすなはち
魚鼈
(
ぎよべつ
)
に
施
(
ほどこ
)
し、山にはすなはち
禽獣
(
きんじう
)
に
飽
(
あ
)
かしむ。何ぞ
劉伶
(
りうれい
)
の
鍤
(
すき
)
を用ひんや。
梅里先生行状記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
鶴と家鴨とを
食
(
くら
)
へるが故に、東京市民を獣心なりと云ふは、——
惹
(
ひ
)
いては一切人間を
禽獣
(
きんじう
)
と選ぶことなしと云ふは、
畢竟
(
ひつきやう
)
意気地
(
いくぢ
)
なきセンテイメンタリズムのみ。
大正十二年九月一日の大震に際して
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「では初め鳥と獣を眠らしてお目にかけませうか。私はこれを
禽獣
(
きんじう
)
降神術と名附けてゐるんです。」
手品師
(新字旧仮名)
/
久米正雄
(著)
毛唐ニ渡リヲツケテ
謀叛
(
むほん
)
ノ志アルコト分明ナリ、ヒソカニ軍艦ヲ製造シ大砲ヲ鋳造シテ毛唐ノ侵入ヲ待チ、事ヲ挙ゲテ、ワガ神国ヲ
禽獣
(
きんじう
)
ノ徒ニ向ツテ奴隷トナサンコトヲ企ツ、言語道断ノ次第ナリ
大菩薩峠:31 勿来の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
禽
漢検準1級
部首:⽱
13画
獣
常用漢字
中学
部首:⽝
16画
“禽獣”で始まる語句
禽獣行
禽獣的生活