碧々あを/\)” の例文
葉といふ葉は皆黄金の色、曉の光の中で微動こゆらぎもなく、碧々あを/\としてうつす光澤つやを流した大天蓋おほぞらに鮮かな輪廓をとつて居て、仰げば宛然さながら金色の雲を被て立つ巨人の姿である。
葬列 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
皮膚はくすんだ眞珠色で、眼は赤ん坊のやうに、清純で碧々あを/\とさへして居りました。こんな眼はしかし、はかり知ることの出來ない、智慧と情慾とをかくして居ることでせう。
銭形平次捕物控:315 毒矢 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)