“石筍”の読み方と例文
読み方割合
せきじゅん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
氷河氷の雨が、すだれを立てたように降りしきるかと思えば、また、太く垂れて石筍せきじゅんをつくり、つるつる壁を伝わる流れは血管のように無気味だ。
人外魔境:03 天母峰 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
「下をごらん。あの下にきっと石筍せきじゅんがあるから。ああ、ある、ある。まるで白いお化けきのこみたいだねえ。」
妖怪博士 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
そしてそれが冷えきるまでには、たくさんの乳房がれさがる。これが熔岩の鍾乳石である。熔岩のしずくが垂れ落ちれば、鍾乳洞の場合のように、下に石筍せきじゅんができるはずである。
黒い月の世界 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)