石城いはき)” の例文
「小泊瀬山」の「を」は接頭詞、泊瀬山、今の初瀬はせ町あたり一帯の山である。「石城いはき」は石で築いたかくで此処は墓のことである。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
意富おほの臣小子部ちひさこべの連、坂合部の連、火の君、大分おほきたの君、阿蘇の君、筑紫の三家みやけの連、雀部さざきべの臣、雀部の造、小長谷をはつせの造、都祁つげの直、伊余の國の造、科野しなのの國の造、道の奧の石城いはきの國の造
寧ろ、「事しあらば小泊瀬山をはつせやま石城いはきにもこもらば共にな思ひ吾が」(巻十六・三八〇六)の方が、古い味いがあるように思える。巻十六の歌は後に選んで置いた。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
ことしあらば小泊瀬山をはつせやま石城いはきにもこもらばともになおも吾背わがせ 〔巻十六・三八〇六〕 娘子某
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)