眼縁まぶち)” の例文
その眼縁まぶちが見る見るうるみ出した……が忽ちはッと気を取直おして、儼然きッかたちを改めて、震声ふるえごえ
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
云いながらよく視ると、柳橋の若い芸妓は島田をかたのごとく美しく結いあげていたが、顔には白粉のあともなかった。自体がすこし腫れ眼縁まぶちのまぶたをいよいよ泣き腫らしていた。
半七捕物帳:19 お照の父 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)