眼眦まなじり)” の例文
様子を見るに実に獰悪ねいあくなまた豪壮な姿であって眼眦まなじりなども恐ろしい奴ですから、強盗本場の中でも一段すぐれた悪徒であろうと思われたです。その悪徒が大きな声で懺悔をして居る
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
彼は、厭な気がしてつと横を向いた。すると、眼眦まなじりが薄ら甘く熱くなるのを感じた。
父を売る子 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
二人の大学生は同時に立ちあがつて、鼻と鼻とを突き合せ眼眦まなじりを裂きました。
歌へる日まで (新字旧仮名) / 牧野信一(著)