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みわたせ
毛氈を
老樹の
下にしき
烟くゆらせつゝ
眺望ば、引舟は浪に
遡りてうごかざるが如く、
下る舟は
流に
順ふて
飛に
似たり。
行雁字をならべ
帰樵画をひらく。
毛氈を
老樹の
下にしき
烟くゆらせつゝ
眺望ば、引舟は浪に
遡りてうごかざるが如く、
下る舟は
流に
順ふて
飛に
似たり。
行雁字をならべ
帰樵画をひらく。
さて
眺望ば越後はさら也、
浅間の
烟をはじめ、信濃の連山みな
眼下に
波濤す。
千隈川は白き糸をひき、佐渡は青き
盆石をおく。能登の
洲崎は
蛾眉をなし、越前の遠山は
青黛をのこせり。
さて
眺望ば越後はさら也、
浅間の
烟をはじめ、信濃の連山みな
眼下に
波濤す。
千隈川は白き糸をひき、佐渡は青き
盆石をおく。能登の
洲崎は
蛾眉をなし、越前の遠山は
青黛をのこせり。