皮衣かわごろも)” の例文
見ると今、そこを渡ってくる驢馬ろばの上に、暖かそうな頭巾をかぶった老翁のすがたがある。身には狐の皮衣かわごろもをまとい、酒をいれた葫蘆ふくべを、お供の童子に持たせてくる。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ひげを構わなかったり皮衣かわごろもを着たり、何か荒々しい風貌を具えてくるのを見て、時としては昔たもとを別った兄弟であることを忘れようとする人たちもあるが、かりに何一つ他には証拠のない場合でも
雪国の春 (新字新仮名) / 柳田国男(著)