“かわごろも”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
70.0%
皮衣20.0%
皮裘10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そう云ってそれを置いて行ったが、衣筥の中から出たものは、立派なてんかわごろもで、昔の人のきしめた香の匂が、今もなつかしくかおっているのであった。
少将滋幹の母 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
ひげを構わなかったり皮衣かわごろもを着たり、何か荒々しい風貌を具えてくるのを見て、時としては昔たもとを別った兄弟であることを忘れようとする人たちもあるが、かりに何一つ他には証拠のない場合でも
雪国の春 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
相手の飽くことのない誅求ちゅうきゅうには、新兵衛もさすがにもう堪えられなくなって、終には手きびしくそれを拒絶すると、長平はいよいよ羊の皮裘かわごろもをぬいで狼の本性をあらわした。
半七捕物帳:19 お照の父 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)