申兼もうしかね)” の例文
「はいはい申兼もうしかねましたことなれど、この洗濯賃をあてにして、今日はまだ御膳ごぜん頂戴いただきましねえ。」
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
いえ此事件は余り何も彼も分ら無さ過るからつまり方々へ疑いが掛るのです、事が分れば分るだけ疑われる人も減る訳ですから此上申兼もうしかねたお願ながらうか私しに此家の家捜を
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
(三)鋏君、申兼もうしかねたが今夜一ト晩、君の体を貸してくれまいか。
三角と四角 (その他) / 巌谷小波(著)