瓜生保うりゅうたもつ)” の例文
と、近侍の瓜生保うりゅうたもつに、駒支度をいいつけ、自身もすずやかな小袖狩衣かりぎぬを、つとめて都風に、着かざっていた。
と、旗本の瓜生保うりゅうたもつをよびたてて彼はすさまじい語気でただちに命じていた。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
脇屋ノ二郎義助以下、大館宗氏、堀口貞満、同行義、岩松経家、里見義胤さとみよしたね、江田行義、篠塚伊賀守、瓜生保うりゅうたもつ綿打わたうち入道にゅうどう義昭ぎしょう、世良田兵庫助、田中氏政、山名忠家、額田為綱ぬかだためつな、等、等、等……
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
瓜生保うりゅうたもつは戦死し、義貞の子義顕よしあきも、尊良たかなが親王も、大勢の味方と共に自刃するなど、いかに苛烈な抗戦であったかは、あとになって、城砦じょうさいに入ってみると、死馬の骨が山とつんであったのでも分った。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「とどいたぞ。岸を踏んだぞ。脇屋どのの一手、瓜生保うりゅうたもつ
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
たもつッ、瓜生保うりゅうたもつっ」
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)