獄吏ごくり)” の例文
こうした性悪しょうわるの女を、その本然ほんねんな純情へ立ちかえらせてやるには、神の力よりも、仏の功力くりきよりも、はたまた、幾度とない獄吏ごくりめよりも
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
板敷きに手枕して鼻唄まじり、あれほど獄吏ごくりをてこずらせていると聞いた無宿者が、いま見れば閉房へいぼうの中央に粛然しゅくぜんと端坐して、何やら深い瞑想にふけっているようす。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
かく冗長じょうちょうなる述懐書を獄吏ごくりに呈して、廻らぬ筆にたり顔したりける当時の振舞のはしたなさよ。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
「だって、まず初手しょてからして、差撥さはつ獄吏ごくり)や監察かんさつに、ごあいさつの銀子ぎんすをお供えしねえと、これだぜ」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、獄吏ごくりに言いつけた。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)